謄写印刷器材店のPR誌から覗いた戦前・戦後史
昭和29年(1954年)

昭和29年は、No.53からNo.61の9冊を発行しました。

この年、業界では全国組織に向けた準備会が東京・大阪で発足して、東日本準備会の事務局が昭和謄写堂に置かれ、幅弓之助はその推進者の一人として、各地で開催された会合に参加しました。 全国組織結成に最も活躍したのは、当時気鋭の経営者として注目されていた桜井義晃氏(広済堂)と竹内三二郎氏ですが、その精力的な活動の一端が竹内氏の「夢流荘雑記」でうかがえます。

技術記事としては、従来の手書き謄写印刷(ガリ版)に加え、タイプ印刷の解説にページを割きました。その中で、No.60に掲載の寺田健氏「タイプ孔版による軽印刷革命」(右図)は、その後の業界が名乗ることになる「軽印刷」という言葉が使われた最初期の例です。寺田氏の用法から見て、すでに「軽印刷」という言葉は存在した思われますが、今までのところ、これより古い使用例は未発見で、歴史的文献とされています。
第T部 戦前編
昭和8年〜12年

第U部 戦後編
昭和23年(1948)
昭和24年(1949)
昭和25年(1950)
昭和26年(1951)
昭和27年(1952)
昭和28年(1953)
昭和29年(1954)
昭和30年(1955)
昭和31年(1956)
昭和32年(1957)
昭和33年(1958)
昭和34年(1959)
昭和35年(1960)

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■この年
2月、シャープ兄弟と力道山・木村政彦の初試合。プロレス人気始まる。
2月、造船疑獄。
3月、マグロ漁船第5福竜丸、ビキニの水爆実験で被災。
6月、自衛隊発足。
9月、青函連絡船洞爺丸、台風で転覆。死者・行方不明1155人。
この年、電気洗濯機・冷蔵庫・掃除機が「3種の神器」と呼ばれる。東宝映画「ゴジラ」がヒット。黒沢明「七人の侍」(東宝)。木下恵介「二十四の瞳」(松竹)。東映は「笛吹童子」、「紅孔雀」、「雪之丞変化」、「真田十勇士」がヒット、中村錦之助・東千代之介がスターに。