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―― SHOWA NEWS No.92より ―― ショーワは今年、次のような課題に取り組みます。経済環境から技術トレンドの急速な変化まで、厳しさの増す昨今ですが、例年以上のご支援をいただきますようお願い申し上げます。 カラー印刷とCTPのサポート強化 CTP(Computer to Plate)システムの導入、とくにカラー印刷での活用が急速に広がっています。 従来のカラー印刷では、印刷機オペレータの経験に頼って印刷物の最終的な仕上げを行ってきましたが、CTPによるカラー印刷では、こうした印刷オペレーター個人の役割が軽減されるかわり、前工程での処理が課題となります。CTPは今まさに立ち上がりつつある技術ですので、私どもディーラーにもノウハウ蓄積と情報提供の役割が課せられています。 ショーワは昨年、CTPシステムを導入済みのお客様を対象として、カラー印刷に関する研修会を何度か持ちましたが、おかげさまで好評をいただき、今年も研修などの機会が増えると思われます。 こうした経験を踏まえ、今年はさらに、CTP導入を検討中のお客様や興味をお持ちのお客様を対象に、情報提供の機会を増やしたいと考えます。CTPの導入事例や、導入の得失、CTP活用のノウハウなどを前もって知っておくことが、導入のリスクを抑え、立ち上げを早める結果につながります。将来の導入にそなえて、あるいは業界の技術動向をつかんでおくために、研修をご希望の場合は、担当営業部員などにお申し付けください。 ショーワのユーザー様で組織していただいているSHOWA会でも、経営者や実務者を対象にCTP利用の基礎から実用までのレベルで、何度かの研修会を開催する予定です。 コピーからデジタルプリンティングへ 小型単色オフ機や両面機のユーザー様のあいだで、モノクロデジタル印刷とフルカラー印刷への二極分化が起きています。 モノクロデジタル印刷の今後の課題は、コピー感覚での利用からデジタルの特性を生かした利用への転換です。すでにほとんどの組版システムがデジタル化され、おおかたはPostScript出力が可能になっているにもかかわらず、作業現場ではかならずしもオンラインでの印刷が行われていません。上のComputer to Plateに対し、こちらはComputer to Printという意味でのCTPですが、両者の課題は基本的部分で共通しています。さらにComputer to Printでは、可変印刷機能をどう生かすかという課題もあります。 印刷機の能力をフルに引き出すために、組版データをどう仕上げるか。組版から印刷までをトータルに見渡してお客様をサポートできるよう、ショーワはこうした面でも研究を重ねます。 文書処理・情報処理一般でのユーザーサポート ショーワは昨年来、XMLベースの文書処理システムの開発に取り組んでいます。 文書処理・情報処理は、編集・デザインと並んで、印刷業界が生き延びるために開拓しなければならない分野です。ショーワでは87年にシステムセンターを開設して以来、データベース組版のサポートや一部実務を手がけてきましたが、高度な自動化・省力化やワンソースマルチユースといった面では、パラダイムの変化に遅れ勝ちであったのも事実です。しかし、印刷発注者が情報処理的な観点を持ちはじめた現在、印刷は他産業からの侵食を受けやすいジャンルとなってきました。当社としても体制の強化を目指すゆえんです。 XMLベースで進めている案件は、現在枠組が固まりつつある段階でこれからが本番ですが、ショーワとして今年実らせたいプロジェクトのひとつです。 工程管理システムの開発とASP事業へのレール作り もうひとつ、現在作業をすすめているプロジェクトに、工程管理システムの開発があります。これはすでにプロトタイプがお得意先の現場で稼動中であり、SHOWA会でも研究テーマとして事業計画に上げております。皆様のご意見をうかがいながら、仕上げを急ぎたいと考えます。 こうしたシステムは、単体で納入して、それぞれの現場でご利用いただくのも一つの運用形態ですが、ショーワで一括管理してサービスをご利用いただく形態も取ることができます。Eコマースを中心に印刷業向けASP(アプリケーション・サービス・プロバイダー)事業の話題が盛りあがったのが一昨年でしたから、ここでもショーワはトレンドからワンテンポ遅れていることになりますが、印刷ASPが業界に欠かせないインフラとなるには、まだ時間が必要と思われます。印刷ASPに関しては、来年以降に向けた準備期間という位置付けになりそうです。 情報提供活動の強化、とくにEメールとFAXの活用 ショーワではこれまでPR誌「SHOWA NEWS」、ウェブサイト「SHOWA」(http://www.showa-corp.jp/)、ユーザー会機関誌「SHOWA会通信」などを通じて、お客様への情報提供を行ってきました。昨年はこれらに加え、メールマガジン形式でウィルス情報などを何度か流しましたが、今年は電子メールやFAXなどの通信手段の活用をさらに広げるつもりです。 また、これまで個々の営業部員がそれぞれの工夫と創意で行ってきた情報提供活動なども、あらためて評価しなおし、会社として取り入れられるものは活かしていきたいと考えます。「印刷に関する情報は、まずショーワに聞け」と言われるような業界サポーターを目指します。 創業75周年事業 昭和3年(1928年)に謄写印刷器材店「昭和謄写堂」として開業したショーワは、来年(2003年)で創業75周年を迎えます。70周年の際は景気の停滞などのため記念事業を一時見送りましたが、その後99年に発足した「ショーワ購買会」や「drupa2000視察」などの事業では、予想を越える多数様のご参加をいただきました。 今回は、99年発足の購買会が本年4月で終了することもあり、新年度に新購買会を発足できればと計画しております。前回に増して多数様のご参加をいただきますよう、お願い申し上げます。目下の経済情勢は、以前に増して身にしみるものがありますが、私どもが自らまず元気付くことが大切と考え、2003年に向けてさらに事業を計画いたしますので、ご支援、ご鞭撻をお願い申し上げます。(2001.1.29) |
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