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ガリ版ネットワーク日誌 [2001年1月] 1月某日 暮れはぎりぎりまで器材の引き取りや入会希望者があった。20世紀の駆け込み? 大掃除シーズンのせいかと高を括っていたのだが、松の内からもう3人も「入会したい」と電話があった。正月休みにインターネットの「謄写印刷館」でガリ版ネットワークを知ったという。私は、暮れの入会者でガリ版器材一式を早く欲しいという2人の人がいて、正月からゴソゴソ発送作業を始めたばかりだった。 つづいて会員から、「黒インクがなくなった」、「ローラーのゴムが堅すぎて……」と電話があり、ホリイにインク、ローラーを注文する。「町内会で20年前まで使っていた」という謄写版も送られてきた。お正月だというのに。 ことしも、またこんな調子で推移するのだろうか。昨年後半、マスコミでさんざん絶滅種とか危惧種とか書いてくれたのだが、ガリ版よ、あなたは、まったくしぶとい! 1月某日 「ガリ版ネットワーク通信」15号が到着した。包みを開けると部屋は、たちまちインクのにおいに満ちた。今号は徳島県の小さな島で坂本謄写堂を営む坂本秀童さんの製版・印刷によるもの。折り、丁合いをとって発送作業にかかる。すでに年末には封筒の上書き、切手貼りまで、実務能力抜群の伊藤典子さんが仕上げておいてくれたので深夜には完了。 坂本秀童さんは、鳴門市ドイツ館の第1次大戦時の俘虜による音楽会・演劇のプログラム(孔版多色刷り)の復刻を手がけた人である。そんな仕事のなか、「通信」を引き受けてくれるのである。感謝。なお、坂本さんの手になる再現プログラム3種は、鳴門市ドイツ館のミュージアムショップで購入できる。(1枚1500〜2000円) 1月某日 NHKラジオセンターの猪瀬泰美氏から、「思い出コレクション」への出演依頼があった。当日、家の内装工事と重なって出かけられず辞退した。ラジオというメディアが好きな私としては残念だった。 (2001.3.26、志村)
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