page2025レビュー(2)クイックヒット:新しい自動化・省力化のトレンド

採用難/人手不足を背景に、drupa2024に引き続き page2025でも協働ロボットを活用した様々な自動化・省力化ソリューションが紹介されました。例えばホリゾンブースでは、無線綴じ製本機2台(BQ-500・BQ-300)、三方断裁機 1台(HT-300)、本身自動投入ロボット2台などがインラインで接続された、ロボット投入無線綴じシステムの展示・デモが行われました。

 

 

ただ、今回のpage会場では、協働ロボットを実際に展示・稼働させているブースは筆者が事前に予想してよりも少なめでした。その代わり、『クイックヒット』といった新しい自動化・省力化のトレンドが見られたのが印象的でした。

 

協働ロボットを組み込むようなソリューションは比較的「大きな投資」が必要で、投資を回収するまでの期間も比較的「長め」になります。これに対して、『クイックヒット型ソリューション』では「少なめの投資」で比較的「短期間」に期待通り(あるいは、期待以上)の効果・成果を実現できます。

 

リコーブースで紹介されたデータの「クレンジングお手伝い Robo」は、クイックヒット型の自動化・効率化ソリューションでした。これは、例えば、宛名印刷の仕事用にお客様からお預かりするデータのクレンジング作業を自動化・省力化できるものです。

 

同社ブースでは、これを使うことで「手作業で行っていたクレンジング作業を大幅に効率化できた」事例が紹介されていました。また、このお手伝い Robo は操作も簡単なので、業務の属人性を解消できた/誰でもこの作業を行えるようになった、というメリットもアピールしていました。

 

実はこのソリューション、エクセルのマクロを使ったそれほど複雑ではないものなので、料金も抑えられています。ITスキルの高いスタッフがいれば、自社で開発することもできます。リコーはこうしたクイックヒット型ソリューションを複数用意、「選べる small DX」としてメニュー化して提供しています。

 

 

会場には他にも、ソフトウェアベースの自動化・効率化ソリューションが提案されていました。コニカミノルタは、印刷工程全体の進捗状況を見える化できるクラウドベースシステム AccurioPro Dashboard JobManager を活用した、作業伝票のペーパーレス化展示。キヤノンブースでは、「プライスPOP最適生産ソリューション」のデモが行われていました。これは、多配送先への商品仕分けといった、フルフィルメント業務を省力化できるソリューションです。

 

 

 

会社の成長を牽引する新しい取り組みを始める/進めるには、そのための時間や人員を捻出することが不可欠です。自動化・効率化ソリューションは、こうしたことも大きく貢献します。ぜひ、クイックヒット型ソリューションなども取り入れながら、採用難/人手不足にマケズ、売上・利益を伸ばしましょう!

 

 

ブライター・レイター 山下 潤一郎 様
ブログへのリンク:Brighter Later Blog