工場のさらなる省人化・自動化を実現する「スマートファクトリー」も、page2024で大きな注目を集めたトピックのひとつでした。
例えば、印刷革新会のデモ。印刷革新会は、佐川印刷(愛媛県松山市)、クイックス(愛知県刈谷市)、正文舎(北海道札幌市)という印刷会社3社と、J SPIRITS、リコー、ホリゾン、コニカミノルタの印刷機材メーカー4社が組んだアライアンスです。印刷革新会ブースの周りには、これら4社もブースを構えていました。
印刷革新会の設立目的は「人の意識改革を重視した取り組みを行うこと」で、page会場ではMIS、ワークフローソフトウェア、デジタル印刷機、製本機、断裁機といったアライアンス参加メーカーの機材を連携させて、印刷と製本の自動化・効率化を進める以下のデモが行われました。その際、J SPIRITSのMIS PrintSapiens によるJDF発行・送付作業などの様子も公開されていました:
* 印刷・断裁・帯掛けまでの行程を1名で行う「ワンオペ全自動、しかもMIS連携」
- 扉入り冊子とチラシのセル生産方式「多品種少量生産の最適解」
キヤノンはホリゾンと連携して、AGV(無人搬送車)を活用したブックラインの自動化デモを行ないました。これは、キヤノンのフルカラートナー機 imagePRESS V1000 による本身の印刷が完了すると、Pick-up指示を受けたAGVがデジタル印刷機から印刷物を受け取り、ホリゾンの後加工機給紙部への搬送・積載作業までを自動で行った後に製本する、というものでした。
カラーマネジメントをスマート化するソリューションも注目されていました。リコー Auto Color Adjuster は、複数台のフルカラーデジタル印刷機間の色を合わせたり、顧客から支給されたサンプルとデジタル印刷物の色を合わせたりすることを、簡単な操作と自動化オペレーションでスキルレスに実現するカラーマネジメントソリューションです。リコーによれば、Auto Color Adjuster は複数台のデジタル機を設置・運用している印刷会社で導入・活用されているケースが、現時点では多いとのことです。
次回(最終回)は、オリジナルグッズ制作に活用できる(紙以外に印刷できる)インクジェット機など、新しい商材やサービスの開発・提供に役立つ機材・サービスなどをご紹介します。お楽しみに!
ブライター・レイター 山下 潤一郎 様
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