page2022 リアル展示会レビュー (2) . . . 印刷物の表現力向上

 page2022 リアル展示会では、印刷物の付加価値を高める方法のひとつとして「デジタル技術を使って印刷物の表現力を高める提案」が様々なブースで見られました。

 例えば、前回記事でもご紹介した富士フイルムビジネスイノベーションのフルカラートナー機 Revoria Press PC1120に搭載された「写真画質のAI補正」は、印刷するページ内の写真画像1枚1枚の内容をAI(人工知能)が自動的にシーン判断し、写真の明るさ/暗さ、人物や空の色味などを補正する新機能です。

 Revoria Press PC1120には、「ピンクトナーの蛍光特性を使用して画像を明るくする」新機能も付いています。これは、画像データをCMYK+ピンクの5色に自動分版して、特に人物をより明るく、肌の質感も滑らかに美しく仕上げることができる機能です。

 

 

 FFGSブースには、富士フイルムのB2サイズ枚葉水性インクジェット機 Jet Press 750Sで印刷された写真集も展示されていました。そのうちの1冊は、三島由紀夫没後50年となる2020年12月に刊行された「OTOKO NO SHI」。三島由紀企画・出演、篠山紀信撮影、横尾忠則デザインのB2サイズ写真集で、価格は55万円(税込)という豪華なものです。

 

 

 コニカミノルタブースでは、B2サイズ枚葉UVインクジェット機 KM-1eの新機能「HD (High Definition) モード」が紹介されていました。これはpage初日(2月2日)に発表された機能で、フォト市場のニーズに対応する高画質での出力を可能にしています。ブースには、HDモードを使って肌の滑らかさや宝石・貴金属の輝きが高まったサンプルが展示されていました。

 

 

 会場には、デジタル加飾機で表現力を高めた印刷物も展示されていました。デュプロブースには、B2サイズデジタルスポットUVコーター DDC-8000のサンプルが紹介されていました。DDC-8000は今年1月31日にリリースされた新製品で、11月に開催されるIGAS2022では実機を見ることができると思われます。

 

 

 デジタル加飾機 Scodixの日本販売代理店となったことを今年1月に発表した日本製図器工業 (NSK) ブースでは、Scodixによる名刺やグリーティングカード、パッケージ、ショッピングバッグなど、様々なサンプルが展示されていました。中には、白山印刷(東京・台東区)が製作した2種類のニス、箔、ホログラムで加飾されたパッケージのサンプルも紹介されていました。

 

 
 
ブライター・レイター 山下 潤一郎 様
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