JAPAN PACK 2023 レポート(1). . . サステナビリティ

2023年10月3日〜6日の4日間、「JAPAN PACK 2023 日本包装産業展」が開催されました(会場:東京ビッグサイト)。来場者数は36,338人で、コロナ禍第6波中での開催となった前回(2022年2月15日〜18日, 10,906人)と比べて大きく増加しました。

 

 

今回のJAPAN PACKには、『サステナビリティ』と『全体最適化』という2つのキーワードがありました。例えば、ミヤコシは「水性インクジェット機」「EBオフセット機」「水性フレキソ機」という、3種類の環境負荷低減に貢献する印刷機を紹介しました。

 

 

EBは電子線(Electron Beam)の略で、EBオフセットは、EB装置(電子線照射装置)を使ってEB硬化型インキを乾燥させる印刷方式です。EB装置メーカの岩崎電気によれば、軟包装の印刷にEBオフセット機を使うことで、溶剤グラビアと比べて「エネルギー使用量(CO2排出量)の大幅削減」(5分の1以下、岩崎電気による試算)、「VOC排出量の完全ゼロ化」などを実現できます。

 

プラスチックを紙で置き換える「紙化」の展示も見られました。特別展示のひとつ「包装ライフサイクルコーナー」では、大日本印刷が紙仕様のラミネートチューブなど包材の一部を紙に置き換えたパッケージを展示していました。また、吉田印刷所(新潟県五泉市)は、グラシン紙を使った GLASS PACK(グラスパック)製の(ギフト用などを含む)店舗用包材を提案していました。

 

 

 

王子エフテックス王子タックブースでは、循環資源混抄紙 MEGURISH(メグリッシュ)が紹介されていました。これは、従来廃棄物として処理されていた繊維を原料として配合したアップサイクル紙です。ブースには、タオルメーカーの楠橋紋織(愛媛県今治市)と共同開発した、タオル製造時に発生する端切れや糸を混抄したMEGURISHのギフトボックスや包装紙が展示されていました。

 

 

写真5を入れてください

 

 

他にも、石灰石を主材料とする環境配慮型素材LIMEXを使ったラベルや再生プラスチック・生分解性素材を使ったパッケージなど、様々なサステナブルな資材・商材が会場では紹介されていました。次回は、もうひとつのキーワード『全体最適化』についてレポートします。お楽しみに!

 

 

ブライター・レイター 山下 潤一郎 様
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