今年(2024年)5月28日(火)〜 6月7日(金)の11日間、ドイツ・デュッセルドルフで世界最大の印刷機材展 drupa2024 が開催されます。開催が近付くに連れて、出展企業からのWebでの情報発信はどんどん増えています。そして、出展情報を収集・分析すればするほど、どんどん期待が高まってきます。
では、8年ぶりのリアル開催となる今回のdrupaはどんなものになるでしょう?ブライター・レイターは、以下のような展示に注目しています:
1)最新のデジタル印刷機
2)スマートファクトリー
3)サステナビリティ向上のヒント
4)「AI x 印刷」の可能性、など
1)最新のデジタル印刷機
水性枚葉インクジェット機:
今回のdrupaでも、さらに進化したデジタル印刷機が大きな注目を集めるでしょう。中でも、「水性枚葉インクジェット機」の注目度は高そうです。その理由のひとつは「対応用紙サイズの多様化」が進んでいること。会場にはB1サイズ・B2サイズ・B3サイズ・A3サイズといった、様々な用紙サイズの機種が展示されます。
また、枚葉インクジェット機の「印刷速度の高速化」も話題になりそうです。例えば、Landa社の最新B1枚葉インクジェット機 S11/ S11P の印刷速度は毎時11,200枚、キヤノンのB3枚葉インクジェット機 varioPRINT iX1700 は毎分170枚となっています。インクの改良による「高画質化」も着々と進んでいます。
水性輪転インクジェット機:
普段見ることの少ない輪転インクジェット機の実機も、drupa会場にはたくさん展示されます。そして、それらの多くでは「環境に優しい」水性インクが採用されています。水性輪転インクジェット機の注目ポイントのひとつが「ターゲット市場の多様化」。商業印刷市場はもちろん、出版、新聞、DM、さらには紙包装や軟包装、シール・ラベルといった市場向けの水性輪転インクジェット機も展示されます。
B2トナー機・輪転トナー機:
様々な最新トナー機も展示されます。例えば、B2枚葉トナー機。IGASでも展示された富士フイルム Revoria Press GC12500や、HPの最新B2枚葉トナー機 Indigo 120K, 18Kのデモが行われます。また、ラベルや紙包装・軟包装といった市場をターゲットにした輪転トナー機も紹介されます。
会場では他にも、枚葉・輪転UVインクジェット機、捺染用デジタル印刷機、小ロットの段ボール印刷ニーズを満たすため水性インクジェット機、生産ラインに直接設置できるインクジェットヘッドユニットなど、多様な最新のデジタル印刷機が展示されます。
それらの中には、印刷品質や操作性を向上するために最新のAIが搭載されていているものもあります。drupa会場に視察に行かれる方は、ぜひ実際にサンプルで印刷品質を確認したり、操操作性の良さを試したりしましょう!
次回は、スマートファクトリーなど、その他のdrupa2024の見どころをご紹介します。お楽しみに!
ブライター・レイター 山下 潤一郎 様
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