2024年10月9日〜11日の3日間開催されたホリゾンのイベント Horizon Smart Factory 2024(HSF2024)の「自動化&ワークフローゾーン」には、様々な製本ソリューションと並んで、『AGVパレット搬送ソリューション』も展示されていました。
このソリューションが展示されていたエリアは、印刷セクションや加工セクションなどに分けられていました。各セクションの天井にはカメラが1台設置されていて、そのセクションに置かれているパレットの枚数や場所、そのパレットが空かどうか、などを確認しています。また、エリア中央の天井には、JOBコード(QRコードなど)を読み取るコードリーダーが設置されています。
このエリアでは、印刷現場を想定した以下のようなAGV(無人搬送車)によるパレットの自動搬送の展示実演が行われていました:
① 印刷済のパレットを印刷セクションの指定のエリアに置く
② パレットが置かれたことを、印刷セクション天井のカメラで自動で認識
③ AGVに搬送指示が届き、AGVがパレットをピックアップ
④ 印刷物の上に置かれた用紙に印刷されているJOBコードをエリア中央天井のコードリーダーで読み取り、指示された加工セクションへ搬送
⑤ 空になったパレットを指定のエリアへ置く
⑥ 空パレットが置かれたことを、天井のカメラで自動で認識
⑦ AGVが空パレットをピックアップし 印刷セクションへ返却
AGVや天井に設置されたカメラ、コードリーダーは、ホリゾンが独自に開発したシステムで連携・管理されています。AGVやパレットの状況などは、モニターで表示(見える化)することもできます。この管理システムを製本ワークフローシステム iCE LiNK とつなげて、製造と搬送をスムーズに連携させることも可能です。
HSF2024会場のデモは「できるだけ人手を介さない」というコンセプトで行われたため、JOBコードの読み取りは天井に設置されたコードリーダーを活用していました。しかし、目的に応じて手持ちのコードリーダーやタブレット端末などでコードを読み取ったり指示を出したりするシステムにすることもできます。
なお、AGVパレット搬送ソリューションのデモの詳細は、こちらの動画をご覧ください。説明は英語ですが、映像を見ているだけでも大体の様子はご理解いただけるかと思います。
ホリゾンが本社びわこ工場にAGVを導入したのは4〜5年前ですが、これまでに自社でAGVを運用するシステムを開発するなどして大きく省力化を進めてきました。また、そのシステムを外販するという、新しいビジネスも進めています。
ぜひ、皆さんの工場でもAGV活用も視野に入れて自動化・省力化を進めましょう!ホリゾンのように、その間に蓄積したノウハウを顧客やパートナー企業などに提供して、新しい収益源にすることもオススメです。
次回は、オフセット印刷向け後加工システムが展示された「ニューフォーカスゾーン」などをご紹介します。お楽しみに!
ブライター・レイター 山下 潤一郎 様
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