page2018で紹介された最新のフルカラーデジタル機、特にハイエンド機では多色化が進んでいます。多色化にあたり、各メーカーは白・メタリック・蛍光色といったスペシャルカラーを用意しています。もちろん、こうしたスペシャルカラーをそのまま活用するのも良いのですが、CMYKと組み合わせることでより表現力の高いデジタル印刷サービスを提供できるようになります。
富士ゼロックスの最新6色機(CMYK+特殊トナー2色) Iridesse Production Press(イリデッセ・プロダクション・プレス)には、特殊トナーとしてシルバー、ゴールド、クリア、ホワイトが用意されています。この機種も、特殊トナーをCMYKの前後に加えられる、特殊トナーの組み合わせを自由に変えられる、といった特徴を持ちます。印刷会社は、シルバーやゴールドを先刷りした後にCMYKを印刷することで、さまざまなメタリックカラー表現が可能となります。
リコーは、5色機(CMYKとスペシャルカラー1色)であるPro C7210S用にスペシャルカラーとしてホワイト、クリア、ネオンイエロー、ネオンピンクの4色を用意しています。また、これらスペシャルカラーの先刷り・後刷りを自由に変更できます。Page会場では、ネオンピンクを先刷りした後でCMYKを印刷したサンプルを展示・配布していました。
HPが2017年9月に発売したB2サイズフルカラー液体トナー機Indigo 12000 HDは、(特色を使わず)CMYKの4色だけで色域を広げることができるColorUp(カラーアップ)という機能を搭載しています。これは、鮮やかに表現する部分だけCMYを重ねて印刷するという機能です。上記の写真はColorUp機能を使ったサンプルと使っていないサンプルを比較したものです(向かって左側が使ったもの)。
こうしたフルカラートナー機は、特定顧客層に向けた「小ロットで表現力の高い印刷物を提供するサービス」を強化する武器になります。page会場では、2枚目の写真のサンプルについて「これは同人誌の表紙に使えるかも」との声も聞かれました。こうした機材を活用して、デジタル印刷サービスの競争力を高めてください!
ブライター・レイター 山下 潤一郎 様
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