進化するフォトビジネス…(2)AIを活用したサービス・製品

 2021年6月に開催されたフォトグラファーズ&フォトビジネスフェアPHOTONEXT2021(会場:パシフィコ横浜Bホール)では、AI(人工知能)を活用したサービスや製品も紹介されていました。

 例えば、ルクレ(東京・港区)が運営するスクール写真をインターネットで販売するサービス「みんなの写真屋さん」の「うちの子検索」。顔認証AIを使うことで、親御さんはサイトに展示されているたくさんの写真の中からお子様が写っているものを探す時間を短縮できます。ちなみに、この顔認証AIはマスク着用時でも94%と高い顔認識率を実現しています。

 
Roland
 

 エグゼック(東京・目黒区)が提供する「アルバムスクラム」は、顔認証AIで卒業アルバム制作業務を効率化するシステムです。写真を選ぶ段階でAIを使うことで、全生徒が同じくらい写っているようにできます。また、アルバム原稿作成後に各生徒が登場している箇所を自動的にカウントすることもできます。このシステムで、生徒ごとの個人アルバムの制作作業も効率化できます。

 

 

 ゲイン(埼玉・さいたま市)が提案していた「TAOPIXスマートデザイン」は、AIを活用することで写真の選択、トリミング、ページレイアウトを自動化できるシステムです。会場では、このAIを開発しているTAOPIX社(英国)スタッフの結婚式の写真からフォトブックのデータをつくるデモが行われていました。出来上がったデータを見ると、横長の写真がトリミングされて縦長になって使われていたりするなど、単にテンプレートに流し込むシステムとは違う結果となっていて、AI活用の成果が見て取れました。

 
Roland
 

 AIは生産側で印刷品質を高めるためなどに使われ始めていますが、このようにサービス側でも利用が広まっています。TAOPIXスマートデザインのようなAIで写真やイラストを選択、トリミング、レイアウトするシステムは、今後パーソナライズ化の進展が想定される雑誌やカタログ、パンフレットなどの制作にも使われそうです。

 ポストコロナのサービスや設備には、ぜひAIも活用しましょう。そして、売上・利益を伸ばしましょう!

 
 
ブライター・レイター 山下 潤一郎 様
ブログへのリンク:Brighter Later Blog