DNP・凸版印刷の(商業印刷や出版印刷などが含まれる)「情報コミュニケーション」分野の2021年4月〜6月期決算を見ると、売上は対前年比で横ばい〜微増ですが、利益はプラス41(DNP)・プラス58%(凸版印刷)と大きく伸びています。両社は、「とにかく売上をつくる」段階から「利益を確保しつつ売上をつくる」段階へと進んだようです。
この背景には、「チラシ・カタログ・販促DMが復調」「書籍等の印刷受注も市場回復にともない前年を上回った」(DNP)ことや、「ゲームカードが増加」「企業や政府・自治体等のアウトソーシング需要を取り込み、好調に推移」(凸版印刷)したことなどがあります。
教育分野や児童・幼児向け図書、コンテンツ周辺領域の受注拡大を推進した共同印刷では、「紙及びデジタル版の教科書や教材が堅調に推移」し、また「コミックの特別装丁版や人気まんがの原画展関連商品などのコンテンツ周辺領域に加え、雑誌等の付録や書籍も増加」しました。
印刷通販会社も売上・利益を伸ばしています。プリントネットは今年(2021年)3月以降、毎月「各月として過去最高の月次売上高」を記録しています。特に、3月は「月次売上として創業以来の最高額」でした。4月〜6月の月次売上合計(各月の単純合計)を見ると、この期間の売上高は15.6億円(2020年)から21.2億円(2021年)へと36%増加したことが分かります。この大きな伸びは、コロナ禍でオンライン化・非対面化が進んだことが関係ありそうです。
9月30日、全国の緊急事態措置及びまん延防止等重点措置が解除されました。これをきっかけに、印刷市場も活性化することが期待されます。今回の記事でご紹介したもの以外にも、たくさんのビジネス機会があります。ぜひ、自社そして顧客企業にとって魅力的なビジネス機会を見つけて、コロナ禍にマケズ、売上・利益を伸ばしましょう!
ブライター・レイター 山下 潤一郎 様
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