印刷会社のためのChatGPT入門 . . (4)上手く使うポイント(例)

先日、「ChatGPTって何?」とChatGPTに質問した際、その回答の中に「ChatGPTはあくまでコンピュータープログラムであり、人間のように感情や倫理的な判断を持つわけではありません」という一文がありました。

 

「ChatGPTから期待通りの答えが返ってこない」という声を聞いたりするのですが、上記の回答を踏まえると、これは「このプログラムを実行させるための指示 = 入力したテキストが適切ではない」からだとも考えられます。

ところで、ChatGPTに入力するテキストのことを「プロンプト(Prompt)」と言います。このプロンプトを工夫することで、回答結果が変わることもあります。例えば:

 

「私は市場に行って10個のリンゴを買いました。隣人に2つ、修理工に2つ渡しました。それから5つのリンゴを買って1つ食べました。残りは何個ですか?」

 

というプロンプトを入力したところ、以下のような誤った結果が返ってきました:

 

「最初に市場で10個のリンゴを購入しました。その後、隣人に2つのリンゴを渡しましたので、残りは8個です。その後、修理工にも2つのリンゴを渡しましたので、残りは6個です。その後、さらに5つのリンゴを購入しましたが、1つを食べましたので、残りは10個+5個-1個=14個です。したがって、残りのリンゴは14個です。」

 

次に、入力するプロンプトを以下のように変更しました:

 

「私は市場に行って10個のリンゴを買いました。隣人に2つ、修理工に2つ渡しました。それから5つのリンゴを買って1つ食べました。残りは何個ですか?

ステップバイステップで考えてみましょう。」

 

この時には、以下のような正しい回答が返ってきました:

 

「確かに、ステップバイステップで考えてみましょう。

最初に市場で10個のリンゴを購入します。残りのリンゴは10個です。

隣人に2つのリンゴを渡します。残りのリンゴは10個 – 2個 = 8個です。

修理工に2つのリンゴを渡します。残りのリンゴは8個 – 2個 = 6個です。

その後、さらに5つのリンゴを購入します。残りのリンゴは6個 + 5個 = 11個です。

1つのリンゴを食べましたので、残りのリンゴは11個 – 1個 = 10個です。

 

したがって、最終的に残っているリンゴの数は10個です。」

プロンプトを工夫することで、ChatGPTはこんなやり取りもできるようになります:

 

入力者

「これは素晴らしい! // ポジティブ

これは酷い! // ネガティブ

あの映画は最高だった! // ポジティブ

なんてひどい番組なんだ! //」

 

ChatGPT

「ネガティブ」

前回の記事で、ChatGPTを「無理のない範囲で使ってみて理解を深める」ことをオススメしました。使ってみる際には、ぜひ入力するプロンプトも色々工夫していただければと思います。ChatGPTの可能性をさらに感じることができるかも知れませんから。例えば、ある広告代理店ではChatGPTを使った「ツイートの効果予測」などの実験も行っていたりします。

 

プロンプトも工夫して、ChatGPTの実力・可能性を上手く引き出す方法を見つけましょう!

 

 

ブライター・レイター 山下 潤一郎 様
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