ショーワ新春フェア2024 レビュー!. . .(2)最新ソフトウェア、後加工機、ソリューション、など

前回は、ショーワ新春フェア2024(会期:2月8日・9日)に展示された最新のデジタル印刷機をご紹介しました。今回は、提供する印刷物や印刷サービスの価値向上・生産性向上に貢献する最新のソフトウェアや後加工機、ソリューションをご紹介します。そして最後に、2024年版印刷機材選定ポイントもご紹介します。

 

ソフトウェアでは、例えば、効率的にバリアブルデータを作成できるソフトウェア SCREEN PDFormstudio が提案されていました。このソフトを使うことで、請求書や明細書といったビジネスフォーム、チラシやパンフレット、ポスター、ダイレクトメールといった商業印刷物、ラベルなど、様々な印刷物用のバリアブルデータを作成できます。会場では、体力測定結果といったグラフを含むバリアブルデータを制作するデモも行われていました。

 

 

 

 

ムサシは4階特設会場で、自動給紙機能が付いたデジタル型抜き機・筋入れ機 インテック ColorCut SC6000 のデモを行なっていました。A3ノビ・厚さ0.35mmの用紙まで対応可能、QRコードを読み取ってカットファイルを自動的に取得するため、複数のジョブにも自動で対応できます。また、使用時の外寸が 幅 820mm x 奥行き 1300mm x 高さ 1230mmとコンパクトなことも特徴として挙げられます。なお、この機材はイギリスから輸入されたばかりで、今回の新春フェアが国内初披露でした。

 

 

 

 

1階ショールームでは、卓上型デジタル加飾機 コニカミノルタ AccurioShine 101 の展示・デモが行われました。AccurioShine 101 は、トナー機で印刷された部分に箔を接着する「デジタル箔押し」ができ、専用の金箔・銀箔フィルムが提供されています。箔の上からフルカラーで追い刷りして、メタリックカラーに仕上げることもできます。

 

 

 

 

会場には、メタリックカラーのサンプルや、同社の自動品質最適化ユニット IQ-501を組み合わせることで高い精度で箔の上から追い刷りしたイラストのサンプルなども展示されていました。

 

 

 

 

最新のカラーマネジメントソリューションも提案されていました。FFGS 最適生産ソリューションは、オフセット機とデジタル機の並行生産体制を整えることで、ジョブの特性に応じた最適な設備を選択できるようになり、(版取り替えなど)付帯業務の軽減、リードタイム短縮などを実現できるというものです。会場には、同じ写真を以下の機材で印刷したサンプルも展示されていました

 

* オフセット機

* Revoria Press PC1120(6色機, 120ページ/分(A4))

* Revoria Press EC1100(4色機, 100ページ/分(A4))

* Revoria Press SC180/ SC170(4色機, 80ページ/分(A4))

 

 

 

リコーが展示した Auto Color Adjuster は、IGAS2022でも注目を集めたスキルレスカラーマネジメントソリューションです。これを活用することで、複数のデジタル機の色を自動で合わせることができます。説明員によれば、複数台のデジタル機を運用している印刷会社で既に導入・活用されています。

 

 

 

 

このように、今回の新春フェアでも様々な最新の印刷機材・ソリューションが紹介されました。さて、この中からどんなものを選んだら良いのでしょう?ブライター・レイターでは、例えば、以下のような観点から検討した上で導入することをオススメしています:

 

その機材・ソリューションは:

  • 印刷工場の稼働率向上・コスト削減にどのくらい貢献するか
  • お客さまには、どんな「良いコト」「メリット」「効果・成果」を提供できるか
  • 印刷物・印刷サービスの価格をどのくらい上げることができるか、など

 

今後も印刷需要は縮小し、印刷資材価格は上昇することが見込まれます。こうした厳しい市場環境の中で印刷会社が成長するためには、お客さまに提供する「良いコト」「成果・効果」を増やしていきながら、印刷物や印刷サービスの価格を上げていく/コストを下げていくことが不可欠です。ぜひ、自社そしてお客さまに適した最新の印刷機材を導入・活用することで、売上・利益を伸ばしましょう!

 

 

ブライター・レイター 山下 潤一郎 様
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