この秋の展示会では、数多くのサステナブルな資材・商材が提案されていました。こうした状況から、「サステナブル」というだけでは差別化できなくなっていることが伺えます。では、どうすれば良いのでしょう?例えば、サステナビリティに機能性や情緒性といった『+α』を組み合わせた商材で、差別化することが考えられます。
こちら(2023年8月10日)の記事でもご紹介した医薬品パッケージ印刷会社 富山スガキ(富山県富山市)の糊貼りしないパッケージ「Non-Glue Package」は、開封すると箱を大きく開くことができるというものです。この箱の内側にプロモーションやパーソナライズしたメッセージなどを印刷することで、紙というサステナブルな資材に『マーケティング効果・効率向上』という機能性を組み合わせることができます。
TOPPANが運営するデジタル印刷を活用した小ロット対応のパッケージ通販サービス「EASY ORDER PACK」では、レトルト対応のスタンディングパウチや三方平袋も提供されています。これらは、TOPPANが開発したTOPMERという技術を用いて、デジタル印刷物の耐熱性・耐水性・インキ密着性といった機能性を向上させた商材です。
日本包装産業展 JAPAN PACK 2023(2023年10月3日〜6日)会場で開催されたTOPPANのセミナーでは、TOPMERを使ったパッケージがオーガニックベビーフードやカレー、スープ、パスタソース、といったレトルト食品に採用された事例が紹介されました。
ホースヘアーを使用したアパレル・雑貨の製造・卸・小売を手掛ける蓮馬(北海道札幌市)は、
東京インターナショナル ギフト・ショー(2023年9月6日〜8日)で馬の糞と一万円札を混ぜた紙でつくったうちわやカレンダー、(架空の神社の)お守りなどを展示しました。こういったアイテムは、競馬がお好きな方々に刺さるような情緒性の高いものです。
機能性や情緒性といった『+α』を組み合わせたサステナブルな商材は、印刷会社がこれまで蓄積してきた知見を活用して社内で開発することもできますし、お取引先さまや地元企業、自治体などと連携して開発することもできます。
ぜひ、『サステナブル+α』な商材を開発・提供することで、キビシイ市場環境にマケズ、売上・利益を伸ばしましょう!
ブライター・レイター 山下 潤一郎 様
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